- 人生で成功したい
- 長期的に見て成功できる人になりたい
- 自己啓発ではなく心理学的に成功できる方法を知りたい
一度きりの人生、できるなら成功したいですよね。
ただ、ネットに溢れている成功のノウハウは、精神論のような自己啓発系ばかりです。
この記事では、「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」に選ばれたアダム・グラントという心理学者が書いた本をベースに紹介しています。
実際の研究内容がもとになっているので、根拠のない精神論ではなく実際に試すことで同じような結果が得られるものとなっています。
では、早速見ていきましょう。
目次
人生で成功するために実行すべきたった1つのこと

結論から先に言ってしまうと、人生で成功するために実行すべきことは「人に与える」ということです。
確かに、たくさん与えてもらう方がお得で成功しやすく、与える方が損をすると考える人もいるかもしれません。
しかし、実際はたくさんもらう人ではなく、たくさん与える人が人生で成功するのです。
これから詳しく解説していきます。
人間の3つのタイプ
人間には大きく以下の3つのタイプに分かれます。
- ギバー(人に惜しみなく与える人)
- テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)
- マッチャー(損得のバランスを考える人)
ひとつずつ見ていきましょう。
ギバーとは
ギバーとは、惜しみなく与える人のことをいいます。
例えば、以下のようなタイプです。
- 他人が困っていたら自分から助ける
- SNSでは有益な情報だけ発信する
- 他人を助けても特に見返りを求めない
皆さんのまわりにも「困っていたらいつも助けてくれる人」がいるのではないでしょうか?
自分の時間やお金を犠牲にすることは特に気にせずに、相手を助けようとする人のことを「ギバー」と呼びます。
このギバーが、人生で一番成功するタイプと言われています。
テイカーとは
テーカーとは、真っ先に自分の利益を優先させる人のことです。
例えば、以下のようなタイプです。
- とにかく人に聞き、何でも教えてもらおうとする
- 自分の立場が危うくなったら、他人に責任転嫁させる
- 自分だけが良ければいいと考えている
「あいつは人に押し付けてばかり」「自分のことしか考えていない」という人って意外とまわりにいますよね。
人の利益は気にせず、とにかく自分が得をすればいいと考えている人のことを「テイカー」と呼びます。
マッチャーとは
マッチャーとは、損得のバランスを考える人です。
例えば以下のようなタイプです。
- 助けたもらったら、お返しにその人を助ける
- 500円のものをもらったら、500円相当のものを返す
- 何かしてあげたら、同じくらいの見返りを求める
私たちのほとんどがマッチャーで、「お互い公平にやりましょう」と考えている人のことをいいます。
もっとも人生で成功しないタイプはどれか
ギバーがもっとも人生で成功することは先ほど触れましたが、もっとも人生で成功しないタイプはどれでしょうか?
実は、もっとも人生で成功しないタイプも「ギバー」なのです。
また、人生で成功しないギバーの特徴として「自己犠牲をしている」ことが挙げられます。
例えばボランティア活動のように、見返りを求めずに人に与える行動は「年間100時間(週に換算すると2時間)」を超えてやっても自分の幸福度や満足度が上がらないことがわかっています。
これは「100時間ルール」と呼ばれており、与えるために自分を犠牲にするのは年間100時間に抑える必要があります。
「自分を犠牲にして何でも与える」のではなく、「他人を中心に考える」ということが大切です。
テイカーだとダメな理由
確かに、ギバーからもらい続けて自分の利益だけ考えて行動しても、人生で成功する人は成功します。
しかし、成功したテイカーは嫉妬されやすく、人からよく思われないため人望がない人になってしまうという調査もあります。
つまり、テイカーは短期的には得をしたような感じがしても、長期的に見ると損をしていることになるのです。
一方で、ギバーは短期的に見ると損をしていますが、長期的に見ると周りから応援されて人望もある人になりやすいのです。
すでにギバーの人も安心してはダメ
皆さんの中には、すでに人の利益を考えて行動している人もいるかもしれません。
実はこの「ギバー」「テイカー」「マッチャー」という3タイプは、人ごとに固定で決まっているものではなく、場面場面で変わるものなのです。
例えば、以下の研究結果も出ています。
仕事中はギバーよりもマッチャーになる人が3倍以上多くなった。
学生にスーツを着せただけで他人の利益をあまり考えないようになった。
私生活ではギバーになれているつもりでも、仕事中はマッチャーになってしまう可能性が非常に高くなるので、注意が必要です。
テイカーの見分け方
- 自分のお金や権力、他人に勝つことを最優先としている
- フェイスブックの友達がやたら多い
- SNSで自分が実物以上に見える自分の写真を投稿している
- 「私」「俺」「自分の下の名前」から始まる発言が多い
- 人に注目されなくなった途端、ギバーをやめる
例えば、あやかさんが自分で「あやかは〜」と話しながらSNSに自撮りを投稿していた場合は、自己中心的なテイカーの可能性が非常に高いということです。
また、他人によく思われたいテイカーは「他人の目があるときだけギバーになる」という器用なこともしてくる傾向があるため、注意が必要です。
テイカーに利用されないためには
ギバーが一番成功すると言っても、テイカーに対して与え続けていてはギバーが大損して終わってしまう、ということになりかねません。
テイカーは自分の利益が最優先なので、「もらえるものは最大限もらおう」と考えています。
ギバーになって頑張っているつもりでも、知らず知らずのうちにテイカーに一生懸命与えていては、努力も水の泡になってしまいます。
そういった場合の対策として、テイカーに対しては以下のように振る舞うのがベストです。
- 最初はギバーとして接する
- 相手がテイカーとわかったら、マッチャーとして接する
- マッチャーとして接する3回に1回はギバーとして接する
最初は相手がテイカーなのかどうかがわからないので、最初はギバーとして接するようにしましょう。
何回か接して、「自分のことしか考えていないな」と感じるようになったら、自分から与え続けるのをやめてマッチャーとして振る舞うようにしましょう。
与えるとしても、その代わりの見返りを求めるよう相手に要求します。
ただし、その後は常にマッチャーとして接するではなく、3回に1回はギバーとして接することでさらに自分に有利な状況にもっていくことができます。
まとめ:人に与える人生にしよう

普通に考えると「助けてもらった人」が一方的に得をして、「助けた人」はなんとなく損をしているような気がしますよね。
ですが事実として、人に「与える人」が人生で成功することがわかっています。
人に何かしてもらったらお返しに何かをしてあげる、というのは今までもやってきたことだと思いますが、これからは「受け取る前に与える」ということを意識して行動しましょう。
また、与えることは「伝染する」こともわかっています。
AさんがBさんを助けると、BさんはCさんを助けやすくなり、さらにCさんはDさんを助けやすくなります。
このように、周りの人をギバーに変えていくには自分から変わるしかありません。
みなさんも今日から少しずつ「与える人」になって、成功した人生を手に入れましょう。
