- 努力がなかなか続かなくて悩んでいる
- 資格勉強も途中でやめてしまう事が多い
- やる気はあるので努力は続けたいと思っている
こういった人向けの記事です。
努力を続けたいのに、なかなか続けられないのはつらいですよね。
「なんて自分はダメな人なんだろう・・・」と落ち込んでしまうこともあるのではないでしょうか?
努力がなかなか続かない人でも「ある事」をするだけで、段違いに努力を続けられるようになります。
心理学的に続けやすくなる研究をもとに紹介しているので、信頼性は高いと思います。
いくつか実際の実験も紹介していきながら、見ていきましょう。
目次
努力が続かない?誰でも改善できる方法とは

先にネタバレをしておくと、心理学で言う「一貫性の原理」というものを利用して、努力が続かない状態を改善していきます。
その具体的な方法と理由について詳しく解説します。
努力が続かない人を改善させる心理学
心理学的に、人は一度自分で決めたことを守るよう一貫した行動を続ける傾向があります。
これを「一貫性の原理」といいます。
例えば以下のようなシーンです。
- もう興味がなくなった漫画をずっと買い続けている
- ダイエットすると公言したからやめずに続けている
- 無地の服が好きだから無地の服を買い続ける
こんな経験はありませんか?
「せっかく買い続けたんだし、最後まで漫画を買おう」「他の人にダイエットすると言ってしまったからには、最後までやり通そう」といった心理が働くようになっています。
ここに、努力が続かないことを改善するポイントがあります。
それは、「継続することを人に宣言する」ということです。
- 何人かの友達に継続することを宣言する
- SNSで継続することを宣言する
- 継続したいことを紙に書く
これをやるだけで、「継続することを人に宣言した」ことをやり通そうとする「一貫性の原理」が働き、努力が続かない人も続けることができるようになります。
実は、言葉に出すだけでなく、紙に書いた内容に対しても一貫性の原理が働くことが実験で証明されています。
人が一貫性を取ってしまうことは数々の研究で証明されているので、見ていきましょう。
一貫性の原理を使った実験 その1
■実験のシーン
ビーチで置き引き事件があったらどういう行動をするのか検証した。
盗む係としてAさんが仕掛け人となった。・1回目の実験
Aさんは置いてあるラジオを持って急いで立ち去ろうとする。・2回目の実験
ラジオの持ち主が事前に「荷物を見てください」と人にお願いし、お願いされた人は「わかりました」と同意した上で、Aさんは置いてあるラジオを持って急いで立ち去ろうとする。■実験結果
1回目の実験では20人中1人しか呼び止めなかったのに対し、2回目の実験では20人中19人が呼び止めた。
人にお願い事をされて、「わかりました」と返事をしたからには最後までやり通そうとする「一貫性の原理」が働いたことがわかった実験でした。
同じような実験として、市民に電話をかけて「投票日には投票にいくつもりですか?」と訪ねたところ、質問に答えた人の投票率がかなり高くなった研究もあります。
これは、「投票にいく」と自分で言うことで、実際の行動に一貫性を持たせようとする心理が働いたためですね。
もう一つ実験を見てみましょう。
一貫性の原理を使った実験 その2
■実験のシーン
・1回目の実験
電話で「お宅までクッキーを売りに行ってもいいですか?」と確認をした。・2回目の実験
電話で「お元気ですか?」という話から始めて、「お宅までクッキーを売りに行ってもいいですか?」と確認をした。■実験結果
確認だけの場合、訪問販売に同意した人は18%だったのに対し、
「お元気ですか?」と聞いた場合は90%の人が「元気です」のような好意的な返事をして32%が訪問販売に同意した。
また、その32%のうち89%が、実際にクッキーを購入した。
知らない人に「お元気ですか?」と電話で聞かれて、「いやぁ実は最近・・・」なんて言いづらいですよね。
実験結果としても出ていますが、だいたいの人は無難に「元気です」「まぁまぁです」といったことを答えると思います。
そこが肝で、一旦好意的な返事をするとその後も好意的な返事をしようとする「一貫性」が働いてきます。
その証拠に、一度好意的な返事をした後はかなりの確率で販売訪問に同意していて、その後に実際の購入までしてしまっています。
「一貫性の原理」がかなり強力であることが、おわかりいただけましたか?
繰り返しになりますが、「継続することを人に宣言する」ことで、努力が続かない人も段違いに努力ができるようになります。
人を思いのまま操ることも可能?
勘の良い人は、自分ではなく相手に一貫性の原理を働かせることができるかも、と気付いた人もいるかもしれません。
結論から言うと、可能です。
この場合は、まず最初に小さな同意を引き出した後、そこから徐々に大きいお願いをしていくという「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」という方法があります。
営業の人が家にきた時、閉まるドアに足を入れて「まぁお話だけでもいいですから」と言われ、話だけ聞くつもりが購入や契約をしてしまった、というエピソードが名前の由来のようです。
このテクニックを使った実験を見てみましょう。
■実験のシーン
・1回目の実験
「安全運転をしよう」という看板を家に置かせてほしいと依頼した。・2回目の実験
2週間前に「安全運転するドライバーになろう」と書かれたシールを貼ってほしいという依頼をした上で、「安全運転をしよう」という看板を家に置かせてほしいと依頼した。■実験結果
お願いだけの場合は17%の人が看板を置いても良いと返事をしたが、事前にシールを貼ることに同意した人は76%の人が看板を置いても良いと返事をした。
「シールを貼ること」と「看板を設置すること」には一見何の関係もないように思えますが、簡単なお願い事でも引き受けてしまうと、あとで大きいお願い事に同意しやすくなるようです。
悪用厳禁ですが、「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」を使うだけで、人を思いのまま操ることも可能です。
もう一つ実験を見てみましょう。
■実験のシーン
販売員が「定価800万円の車を400万円で売ります」と伝え、お客さんが「買います」と返事をする。
販売員が「値段を加算し忘れていました。プラス400万かかります。」と伝えたとき、お客さんはどう行動するか。■実験結果
「結局定価にもどっただけだから800万円で買う」という決断をしてしまう。
これは、いったん相手に「はい」と決断をさせたあと、徐々に相手に不利な条件を追加していく「ローボール・テクニック」という方法です。
一貫性の原理が働き、追加されたのが不利な条件だったとしても、一度決断したことを貫きたいという気持ちが働いてしまうようです。
この「ローボール・テクニック」を使えば、以下のようなことも可能になります。
まずは相手の「YES」を引き出した後に、詳細を言うと相手は断りづらくなります。(これも強力なので悪用厳禁です)
努力が続かない状態は改善できる

「努力が続かない」と悩んでいた人も、「こんな簡単に対策できるなら試しにやってみようかな」という気持ちになったのではないでしょうか。
もう一度、努力が続かない人が改善するポイントについてまとめておきますね。
- 何人かの友達に継続することを宣言する
- SNSで継続することを宣言する
- 継続したいことを紙に書く
努力が続かない状態も、このポイントを実践することで改善できます。
ぜひ、試してみてください。