- 老後資金を2000万円も貯められる自信がない
- 銀行で定期預金をしているが、全然増えない
- 老後の生活が心配
こういった人向けの記事です。
先日、金融庁が「老後資金として2000万円が必要」という内容を発表して話題となりました。
要点をまとめると、以下のとおりです。
- 老後資金は年金だけでは足りない
- 個人の貯金が2000万円は必要
- 今から将来の準備をするべき
この内容を聞いて「年金だけでは足りない?」「2000万円も必要なの?」と驚いた人も多いのではないでしょうか?
しかし、ちゃんとした知識を持って今から準備すれば、20年かけて2000万円を貯めることは十分に可能と断言します。
この記事では、その具体的な方法を紹介しており、私が1年資産運用した経過画像も載せているので最後までご覧ください。
では、早速見ていきましょう。
老後資金2000万円を20年で貯める方法

結論から言うと、老後資金2000万円を20年で貯める方法は以下になります。
- 毎月「28,000円」を積み立てる
- ボーナス時には「20万円」増額する
- 期待リターン「3%」の金融商品を買う
上記を「ファンドの海」というサイトで積み立てのシミュレーションをしてみた結果がこちらです。

積立金の合計が1472万円で、利益を合わせると2002万円に到達しているのがわかるかと思います。
厳密には、出た利益の約20%は税金で持っていかれたりするのですが、今回は考慮しません。
この説明だけだと伝わらない部分も多いので、詳しく解説していきます。
銀行預金の金利が低すぎる問題
まず、みなさんは「自分のお金」をどこに預けていますか?
ほとんどの人は「銀行」と答えるのではないでしょうか?
残念ながら、銀行に預けるだけではお金は一向に増えていきません。
例えば、銀行の定期預金をしたとして、だいたい「年利0.03%」くらいが一般的かなという印象です。
「年利0.03%」がどのくらいかというと、「100万円を1年間預けて300円の利益」になります。
実は銀行預金として預けておくことが一番金利が低く、メリットがない方法なんですよね。
銀行預金ではなく、「金融商品を買う」というのが正解です。
「銀行預金が一番正しい」と信じてきた人は驚くかもしれませんが、金融商品を買うということは怪しいものでもなんでもありません。
金融商品の例としては以下のものがあります。
- 株式
- 債権
- 投資信託
- FX など他にも多数
上記の通り。
この中でも、買うのは「投資信託」一択です。
いえいえ、ちょっと待ってください。
例えば「株式」を自分で買って運用しようとすると、株価の動きなどを細かく把握して売買しなければなりません。
私も含め、初心者にとってはハードルが高いです。
一方で「投資信託」というのは、私たちが「投資のプロ」にお金を預けるだけで運用してもらえるので、非常に楽チンなんですよね。
「投資信託」を買えば、投資に知識がなくても問題ありません。
投資はリスクが高い?
「投資=お金が減るリスクが高い」というイメージが強いですが、決してそんなことはありません。
投資には以下の3種類があります。
- ハイリスク・ハイリターン
- ローリスク・ローリターン
- ミドルリスク・ミドルリターン
上記の通り。
「ハイリスク・ハイリターン」はリスクを取って高利益を狙うもので、「株式」「FX」などが該当します。
当然、初心者には難易度が高いのでやめておくべきです。
一方で、「ローリスク・ローリターン」はリスクを取らずに現状維持を狙うもので、「債権」「銀行預金」が該当します。
これはリスクを取らないのでほとんど増えないですし、減ることもありません。
その中間にあたるのが「ミドルリスク・ミドルリターン」で、これが投資信託です。
ほどほどのリスクで、ほどほどの利益が出ます。
「ほどほどの利益」というのが、「年利3〜5%」くらいです。
100万円を預けると年間で「3〜5万円」の利益になるので、銀行預金の100倍いいですね。
投資はリスクが高いというのは、勝手なイメージだということがおわかりいただけたと思います。
投資信託の中でも何を買うべきか
「よし、投資信託を買おう!」と思って見てみても、種類がありすぎて何を選んだらいいのかさっぱりわからない人も多いと思います。
結論を言うと、「インデックスファンド」を買うべきです。
インデックスファンドとは、日経平均株価・TOPIXなどの「株価指標」と同じような動きをするように作られた、投資信託のことです。
要するに、景気が良くなれば上がるし、景気が悪くなれば下がる、と考えておけばいいでしょう。
インデックスファンドを選ぶ理由は3つあります。
- とにかく楽チンだから
- 投資先を分散できるから
- 実は標準的な投資方法だから
理由①:とにかく楽チンだから
先ほども説明しましたが、買ったあとは基本的に放置しておくだけなので、とにかく楽チンです。
毎日株価をチェックしたり、短期的に売買したりする必要はありません。
理由②:投資先を分散できるから
例えば、以下のケースを見てみましょう。
- A社の株を100万円買った
- 10社の株をそれぞれ10万円ずつ買った
どちらも「100万円の株を買った」という事実は変わりませんが、1つの会社だけか、複数に分散しているかの違いがあります。
ここでA社が倒産した場合、A社に100万円投資していた人は0円になりますが、分散していた場合は90万円残ります。
初心者にとって自分で考えて分散することは難しいですが、インデックスファンドであれば勝手に分散投資してくれるのです。
理由③:実は標準的な投資方法だから
「インデックスファンドって初めて聞いた」という人も多いのではないでしょうか?
ですが実は、普段払っている年金や保険料も、インデックスファンドで積極的に運用されています。
あまりリスクを取らず、ほどほどの利益を得る方法としては、標準的な投資方法なのです。
銘柄を選ぶポイント
インデックスファンドの銘柄にもいろいろ種類があります。
銘柄を選ぶポイントは以下の4つです。
- 再投資型である
- 信託報酬(運用コスト)が安い
- 購入時手数料が安い、または無料
- 解約時信託財産留保(解約時の費用)が安い、または無料
かかるコストが安いほどいいのはなんとなく想像がつくと思いますが、一番重要なのは「①再投資型である」という点です。
複利の効果とは
投資信託を買った場合、利益になった金額をどう扱うかについて、以下の2つから選ぶことができます。
- 再投資型
- 毎月分配型
先ほども説明したとおり、ここでは必ず「再投資型」を選びましょう。
理由としては「複利の効果」を得られるからです。
複利の効果というのは、「出た利益を元本として再投資することで、どんどん元本が増える」というものです。
わかりにくいと思うので、「100万円を年利5%で放置したときに出る利益額」について表にまとめてみました。
毎月 分配型 |
再投資型 | 差額累計 | |
---|---|---|---|
1年目 | 5万 | 5万 | 0円 |
2年目 | 5万 | 5万2,500円 | 2,500円 |
3年目 | 5万 | 5万7,625円 | 1万125円 |
この表の通り、3年で「10,125円」も利益の差が出てしまいます。
3年で見るとそこまで大きい金額ではありませんが、20年で見るとなんと「182万円」の差になって出てきます。
なんとなく毎月お金が入ってきたほうがお得になる気がしますが、複利の効果を利用した「再投資型」の方が圧倒的に良いことがおわかりいただけたと思います。
1年資産運用した結果がこちら
理論では良いことを理解できても、やっぱり実際にやるとなると怖いですよね。
投資について完全初心者の私が、1年資産運用した結果がこちらです。

結果をまとめると、以下のとおりです。
元本 | 2,300,000円 |
---|---|
利益 | +138,434円 |
利益率 | +6.01% |
今のところ、割と順調に運用できています。
「何を買うか」を選ぶときはいろいろと勉強しましたが、一度買ってしまったあとは放置しかしていません。
難しい投資の理論とかも知らないですし、株価の動きのチェックとかもしていません。
大事なことなのでもう一度言いますが、買ってから放置していただけです。
何もしないで利益が出るなら、やらない手はないですね。
長くなりそうなので、「なぜやらない人が多いのか?」といった疑問については別の記事でまとめようと思います。
まとめ

最後に復習をすると、20年で2000万円貯める方法は以下の内容でした。
- 毎月「28,000円」を積み立てる
- ボーナス時には「20万円」増額する
- 期待リターン「3%」の金融商品を買う
そして、「期待リターン3%の金融商品」というのは、投資信託のインデックスファンドのことです。
これを買って、あとは毎月積み立てるだけですね。
投資信託を買うには「証券口座」というものが必要になるのですが、私は「楽天証券」を使っています。
いろいろ審査などがあったりして使えるまで時間がかかるので、早めに申請だけでもしておくと良いですよ。
この記事を読んで「銀行預金をしておくだけではダメなんだな」と理解いただけたなら幸いです。
今日から2000万円をコツコツ貯めて、素敵な老後ライフを送りましょう。
